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ワールドカップ出場枠削減案の続報 [ラグビー]

 新聞の報道によると、まだ決定事項でも何でもないですが、出された案として、次の様なものがあります。

 イングランド協会の幹部が出したそうですが、2011年からワールドカップの出場国を16カ国に減らす。その替りに、出られない国で『ワールドト・ロフィー(World Trophyでしょうか)』なる大会を行い、ワールドカップの下位チームとワールド・トロフィーの上位チームを入れ替える案だそうです。

 また、次の様な案も出されたそうです。これは『ラグビーの国際化の未来』とか言う講演で、同じくイングランド協会のフランシス・バロン氏が、ワールドカップは基本イングランド、フランス、南アフリカ、オーストラリアで持ち回りにして、5大会に1回だけそれら以外の国の開催を認める、と言うものです。

 これらは、私達ラグビー弱小国から見れば、どう受け留めれば良いのでしょうか。どう考えても、弱小国外しです。まあ、確かにそれ自体にも一理は有るやも知れません。一般的に、ラグビーで30点差以上開けばミスマッチと言われる訳ですから、その様な試合は最初から組まない、成程ごもっともでしょう。

 しかし、それで良いのでしょうか。私が思うに、そもそも点差が開く様なルール改正を散々しておいて、点差が開くからさようなら、は余りにも勝手過ぎませんか。スキルよりもパワーに偏重気味なルールを見直して、弱いチームでも地道な技術の積み重ねで勝てる余地を残さなかった事を、考え直すべきなのではないでしょうか。さもなければ、ラグビー強国ですら、その内での弱小チームは試合前から、勝ち目の無い試合をやらなくては成らないし、パワーには劣るけれど技術には長けている選手の生き場所がどんどん減って行きます。

 それに、ワールドカップに出場する単純な夢を長期的に取り上げられる事で、選手の目標が減り、それが世界的な競技離れにつながるのではないでしょうか。ワールドカップに出る為に、4年間ワールドトロフィーで上位を目指すだけを目標にさせられるのは、引退が近い選手なんかには堪ったものではないでしょう。それよりも、例え実力的には遠くても、ワールドカップ出場の夢に直接頑張りたいでしょう。

 大体サッカーのワールドカップでの経験を元にもう一度考え直してみると、そもそも開催国が決勝トーナメントに進出しないと盛り上がらない、と考える事自体が間違っているのではないでしょうか。2002年のサッカーの方のワールドカップでは日本は一応決勝トーナメントに進出しましたが、トーナメントでは一回戦で敗退してしまいました。しかし、その後の世界の強豪国の試合がつまらなかったでしょうか。十分に盛り上がったでしょう。勿論、日本が次々と勝ち上がれば、もっと盛り上がったかも知れませんが、私には例え一次予選で敗退していても、別の盛り上がり方をしていたと思うし、寧ろラグビーのノーサイド的な精神では、特段に自国に肩入れしなくても楽しめる方が殆どではないでしょうか。

 序に言えば、20カ国から16カ国に減らしたら、放送権収入だって減っちゃいますでしょう。

 本当に世界にラグビーを普及させたいと考えるのならば、縮小よりも拡大してなお、試合の内容が鑑賞に堪えられる様にするにはどうすれば良いのか、を考えるべきなのではないでしょうか。


2007-05-30 00:19  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 
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